2020.10.16
上間江望 NEWS
声優/シンガーの上間江望、11月に発売するアコースティックアルバム「LIBRA」の世界観をアコースティックライブで披露!!
声優/シンガーとして活動中の上間江望が、10月3日(土)にパセラリゾーツグランデ渋谷店より、アコースティックワンマンライブ「Release The Emotion~翔~」を配信も加え、有観客で行った。11月18日には、アコースティック&ワークスアルバム「LIBRA」の発売も決定。同ライブは、生演奏を通してアルバム曲たちをいち早く披露する場にもなった。ライブ前日に誕生日を迎えたばかりの上間江望。当日の模様を、ここへお伝えしたい。
優しく響くアコギの音色へ導かれるように上間江望が歌いだしたのが、「ENDROLL,after」。温かい弦の音へ声を寄り添えるように、彼女は歌う。次第に、フルートやパーカッションなどいくつもの楽器の音が重なりだす。温もり深い音へ命を吹き込むようにも聞こえる上間江望の歌声が、とても心地好い。この日は、ディナー形式のライブとしても実施。何時しか食事の箸を止め、会場中の人たちが心癒す彼女の歌声に耳を、心を寄り添えていた。
「お客さまを入れてのライブは久しぶりです。今日はアコースティックライブなので、ゆったり座りながら食事も、ライブも楽しんでください」
上間江望のライブではお馴染みのカバーシリーズ。この日届けてくれたのが、アルバム「LIBRA」にも収録するスキマスイッチの「全力少年」。軽やかに駆けだしたビートの上で、上間江望もスキップするように爽やかな歌声を響かせる。楽曲が進むごと彼女の歌声にも張りが出れば、声量もどんどん上がりだす。何時しか軽く走るようなテンションで、上間江望は晴れた歌声をフロア中に響かせていた。
温もり抱くボサノバ調の演奏に乗せ歌ったのが、「シグナル」。霧雨に濡れたようなジンワリとした街(演奏)へ雲の隙間から射す光のように、彼女の歌声が響いてきた。しっとりした曲調に寄り添いながらも、そこへキラリとしたきらめきを与えてゆく。これも、彼女自身の性格が巧みに反映したからか…。
次に披露したのが、King Gnuのカバー曲「白日」。女性が歌うことで、心の叫びを吐き出すように歌った楽曲が、弱い心を認めたうえでギュッと抱きしめる母性を抱いた歌として響いてきた。
「忘れられない景色、このとき、あんなことがあったなど、誰にも大事な想い出ってあると思います。空も街も人の心もどんどん移り変わっていきます。大切な気持ちをどれだけ自分の心に残していても、ときには零れ落ちてしまいます。それでも確かな気持ちを握りしめて歩いていきたいです。あなたも、同じ月を何処かで観ている瞬間があったらいいな」。
夜の帳が降りるような、情緒ある景観を描き出すアコギとエレピを軸に据えた演奏。闇が忍び寄る空間へ、上間江望は淡い光を降り注ぐ月となり、少し力を抜いた透明な歌声で「二日月」をしっとり歌っていた。郷愁を抱く歌に気持ちを寄り添えていたら、何時しか心に甘酸っぱい想いが広がっていた。
上間江望のスキャットから、楽曲は「スロースターター」へ。アコースティックスタイルだからこそ、駆けだしたい気持ちの速度を抑えながら。でも、晴れ渡る想いを素直に解き放つように、上間江望は椅子に座りながらも、心地好く身体を揺らし歌っていた。上間江望自身が気持ちの熱を上げるのに合わせ、演奏も彼女の心の速度に合わせるように少しずつ熱を上げてゆく。続く「feather song」では、落ち着いた趣のもと、流れる演奏へ心地好く身を預け、前向きな心模様を繊細で美しい声に乗せて歌っていた。
ここで、東京水族館のメンバーでありモデルとしても活動しているMilliがゲストピアニストとして参加。次に届けたのが、「Irony」。厳かな、幻惑した雰囲気を醸す演奏の上で、嘆くように。でも、そこには確かな強さも込めながら上間江望は歌声を響かせていた。渦巻く痛い心の揺れを熱情寸前まで高めながら、彼女は哀切な歌声をフロア中へ浸透させていった。
Milliがピアノの独奏でYOASOBIの「夜に駆ける」を披露している間、上間江望は薄紫色のドレス姿から、カジュアルなワンピースに着替え、ふたたびステージへ。
アコギを手にした上間江望。配信では披露していたが、お客さんを前にしての演奏は初めて。届けたのが「Beautiful World」。気持ち馳せるように歌う上間江望の歌声に、Milliの切々としたピアノの音色が追いかけるように重なりだす。気持ちを昂らせるように歌う彼女の声に導かれ、歌声とピアノの合奏から始まった楽曲へ、一番のサビ後から他の楽器陣も音をはべらせてゆく。楽器数は多いが、誰もが、上間江望の光をつかもうとする力強い歌声を支えるように演奏していた。
ゲストのMilliを送り出し、何時しかライブも終盤へ。力強くアコギを掻き鳴らす上間江望の弾き語りから、「ALIVE」はスタート。彼女の勢いへ誘われるように少しずつ演奏も加わりだす。上間江望の晴れた歌声や跳ねた演奏が、この空間へ眩しい光を掻き集めだす。フロアでも、みんな手拍子をしながら、その光を心でつかまえようとしていた。
高ぶる気持ちのまま上間江望がアコギを弾きながら歌ったのが、「Stagazer」。揺れ動く気持ちのまま自由に、弾けるように歌声を響かせる上間江望。歌声や演奏へ巧みに緩急揺れる気持ちの色を描きながら、上間江望や演奏陣は観ている人たちの心も心地好く騒がせていった。
「みんなに会えた嬉しさを感じながら、これからも歩いていきたいと思います。みんなも立ち止まらずに一緒に頑張ろうね」。最後に上間江望は「あるこう」を歌唱。夢を追いかける上間江望の生き方を投影した楽曲だ。「さあ歩こう 足跡が背中押すよ」の言葉のように、彼女自身が一つ一つの歩みを人生という道の上へ記せば、これからも記し続けてゆく。何時も心に抱いてる「止まらずに歩き続ければ夢は叶う」気持ちを、上間江望は晴れた笑顔で歌っていた。その歌が、触れた人たちの心にも光射す道を照らしてくれた。
アンコールでは、「風の約束」を、Milliのピアノの演奏に乗せて披露。もの悲しくも、気持ちを魅了するピアノの旋律へ、想いを掛け合うように、上間江望の優しい歌声がフロア中へ広がりだす。小さな熱源となった歌声が、ジワジワと心の内側へと染み渡る。郷愁を抱いたメロディに乗せた温かい歌声に、気持ちがずっと吸い込まれていた。
最後に上間江望は、アコギの弾き語りでふたたびスキマスイッチの「全力少年」を披露。まだまだ発展途上のように、正直拙さの見える演奏だ。でも、自分で歌うことを全力で楽しむように歌い奏でる姿が、とても微笑ましく見えていた。最後に、少しハラハラさせるような。でも、一番等身大な姿を示してくれたのも嬉しいじゃない。
エンディングでは、前日が誕生日だった上間江望をサプライズ演奏で祝福。「来年は、あいみょんやmiwa並に弾き語りが上手くなってみんなへ届ける」と宣言していたことも、あえて最後に残しておこう。
11月18日には、この日演奏した曲たちも多く詰め込んだアコースティック&ワークスアルバム「LIBRA」が発売になる。次は、何時でも自宅で上間江望の歌を楽しんでいただきたい。
TEXT:長澤智典
―セットリスト―
「ENDROLL,after」
「全力少年」(スキマスイッチ Cover)
「シグナル」
「白日」(King Gnu Cover)
「二日月」
「スロースターター」
「feather song」
「Irony」
「Beautiful World」
「ALIVE」
「Stagazer」
「あるこう」
-ENCORE-
「風の約束」
「全力少年」 (スキマスイッチ Cover)
★インフォメーション★
11月18日、アコースティック&ワークスアルバム「LIBRA」発売!!
【アコースティックアレンジ 12曲収録】
1.Stargazer
2.全力少年(スキマスイッチ Cover)
3.feather song
4.白日(King Gnu Cover)
5.Irony
6.スロースターター
7.シグナル
8.ALIVE
9.二日月
10.Beautiful World
11.あるこう
12.ENDROLL,after
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