2021.04.10
Crack6 NEWS
通販限定で販売した最新シングル「Break The Darkness」を手に、Crack6が今年最初のワンマン公演「【Streaming+】Break The Darkness ~Mr.CANDY RETURNS~を、3月12日(金)にTSUTAYA O-WESTで有観客/ライブ配信スタイルで行なった。ここへ、当日の模様をお伝えしたい。
場内に鳴り響く「Break The Darkness(SE ver.)」に乗せ、メンバーたちがゆっくりと舞台に姿を現した。JIRO6のドラムカウントを合図に、MSTRが重い歪みを上げたギターの音を鳴り響かせるや、「何時だってロックの衝動が最高の興奮を作り上げるんだ」と心で叫ぶように、楽曲は激しくドライブするロックンロールナンバー「Set Me Free」へ姿を変えた。挑発どころじゃない、「この一撃にお前らも乗っかってこいよ!!」と煽るようにMSTRとメンバーたちは歌と演奏を突きつけていた。ヤバいね、最初から彼らアクセル全開じゃないか。
早くも理性なんて言葉は、一瞬にして消えてしまったようだ。挑発どころじゃない、超絶攻撃的なロックナンバー「破壊不可能」をぶつけ、Crack6は満員の観客たちの心を螺子の壊れた人形に変えていった。身体の制御が効かないどころか、理性を押さえつけようなんて意識がとっくに消え去った。誰もが、思いきり拳を突き上げ、熱い手拍子をぶつけ、Crack6と一緒に自由を謳歌していた。自分たちを縛りつける制限って何だ?破壊的なロックの衝動を前にしたら、世の中が突きつけたルールという鎖なんてすぐに切れてしまう。それをCrack6が、早くも示していた。
僕らは、このまま心の自由という新世界へ突き進むだけだ。雄々しい姿でCrack6は「シンセカイ」を歌い奏で、抑圧された現実を激烈なロックサウンドで思いきり蹴飛ばしていった。今宵のCrack6、最初からかなり攻めた姿で観客たちを狂わせてゆく。
ザクザクとしたMSTRのギターの音が時空を歪ませる。時代の空気を次々と切り裂くように響くギターの音が、観客たちの気持ちをどんどん現実から遠ざける。Crack6は、スリリングでハードエッジな「1996」を奏で、感じるままに騒ぎなよとけしかけた。シリアスでメッセージ性の強い楽曲だからこそ、騒ぎたい想いを呼び起こしつつも、楽曲の持つ世界へどっぷり浸って心で狂えと彼らは誘いをかけていた。
止まることなく。でも、一気に観客たちを落ちた世界へ引き落とすように、Crack6はスタイリッシュでジャジーな「Cool Moon」を奏で、見ている人たちの感覚をクールなサウンドと甘い歌声をブレンドしながら酩酊させてゆく。楽曲の表情を巧みに塗り替えながら、変幻移り変わる物語の中へ観客たちを引き込むCrack6の卓越したセンスが素敵だ。30年近くこの世界で輝いてきた理由が、そこからも見えてきた。
「こんな時代ですから、闇を切り裂く曲を作りました」。ここからは、最新シングルナンバーに描いた世界を具現化してゆくコーナーへ。最初に届けたのが、触れた人たちに前向きな気持ちを与えてゆくシングルの表題曲「Break The Darkness」だ。雄々しい歌声が響き渡る場内へ、ネガティブな時代や感情を切り裂くようにMSTRのギターの音が、Crack6の演奏が鳴り響く。凛々しい姿と声を突きつけ、MSTRは観客たちの沸きたい気持ちを鼓舞してゆく。共に、ここから駆けだそうと呼びかけるように、Crack6は挑発するようにスリリングな演奏を突きつけ、見ている人たちの心に、拳振り上げ立ち上がる気迫と勇気を注いでいった。騒ぐというよりも、その場で熱く魂を燃え盛らせる楽曲のように、フロア中の人たちも拳を振り上げながらも、込み上げる熱を身体中に溜め込みながら、暴発寸前の姿を作りあげていた。
さぁ、溜め込んだ熱情をすべて爆発させろ。Crack6は、攻めた表情で「Discord21」を突きつける。フロア中の人たちも、振幅激しい楽曲に触発され、身体を大きく揺さぶりながら、沸き立つ気持ちを舞台上にぶつけていた。MSTR、もっともっと気持ちを壊してくれ!
そんな観客たちの想いを具現化するように、激しい音を掻き鳴らし、楽曲は一気に駆けだした。フロア中に高まった熱をさらに熱く沸騰させるように、Crack6はハード&パンキッシュな「Brilliant Life」を突きつけ、会場中の人たちを熱狂の踊り子に変えてゆく。フロア中の人たちが沸き立つ想いを突き上げた拳に変え、MSTRに、Crack6のメンバーたちにぶつけだす。何時しかこの空間には、声を出せないだけで、何時ものようにクレイジーなパーティが生まれていた。
「僕の楽しい話もチケット代に入っていたのですが、今は時間の制約もあって、今日は曲のほうで楽しんでいただこうと思います。」と言いつつ、長々と語ろうとする。そこがMSTRらしさ。
終盤は、今も進行中のプロジェクトの中から、物語のキーワードとなる「カナリア」を歌唱。胸を熱くさせる歌始まりの楽曲に触発され、一瞬で心が昂った。沸き立つ気持ちを煽るように荒々しい演奏を響かせ、Crack6は、観客たちの気持ちも身体も熱の中へ巻き込んでゆく。振り上げた手を捧げながら、MSTRの想いを胸の内で受け止める満員の観客たち。フロア中で揺れる手は、希望を持って羽ばたこうとする小さなカナリアの翼たちのようにも見えていた。
熱狂を生み出す演奏のギアは、ふたたびグッと一段上がりだす。いや、ふたたびトップギアまで一気に入れた姿でCrack6は「Crazy Poker Face」を突きつけた。荒ぶるハード&パンキッシュな楽曲の上で煽るように歌い叫ぶMSTR。激しく掻き鳴らすギターのアクセルも何時しかベタ踏み状態だ。「Crazy Crazy Poker Face」と何度も叫びながら、フロア中を、声を出せないだけで、ソーシャルなディスタンスを保ったうえで、何時ものように頭振り乱し騒ぎ狂う遊び場に変えていた。自分を開放したくなり、勝手に気持ちが解き放たれ騒いでしまう。その気持ちを抑えられないんじゃない、Crack6が理性を壊してしまうんだ。
JIRO6とTENZIXXによる跳ねたファンキーなビートが、観客たちの身体を熱く揺さぶりだす。本編最後にCrack6は、アッパーなアゲ系パーティチューン「マリーゴールド」を演奏。身体を揺らすラテン系のパーティ系リズムに合わせ、フロア中の人たちが手にしたタオルを振り回し、ウキウキとした表情で身体を揺らしていた。マスク越しでも笑顔が伝わるって素敵じゃない。それくらい、マスクの中の表情筋が動いてたということだ。気持ちを心地好く解き放つMSTRの歌に合わせ、フロア中の人たちが大きく手を揺らし少女や少年に戻ってゆく。その姿、眩しくて最高だ。今宵も、現実を忘れ、無邪気でまっすぐな少女や少年に戻してくれてありがとう。
アンコールは、美しくもメロウな最新ナンバー「月花〜TSUKIHANA〜」から。MSTRのギターの旋律が優しく伸ばした音の手となり、会場中の人たちの胸にそっと寄り添いだす。互いに心の体温を感じられる、この関係が嬉しい。Crack6のメンバーたちが、満員の観客たちが、「月花〜TSUKIHANA〜」を通し、互いの心に月明かりのような温かい希望の光を注いでゆく。音数の少ない演奏だからこそ、一つ一つの音色やMSTRの歌声を誰もがしっかりと受け止め、あやとりのように心の中で新たな想いの形として紡ぎだしていた。
最後にCrack6は、ここから新しい次の物語を綴る約束を交わすように「ZEROから始めよう」を届けてくれた。開放的な楽曲の上でテンション高い歌声を響かせるMSTR。未来を見据え、その先にある輝きをつかむように歌声の手を伸ばす。彼の声や熱を抱いた演奏に導かれ、会場中の人たちも大きく両手を振りながら、未来から降り注ぐ光を両手でしっかりと感じていた。それは配信を観ている人たちも一緒だった…と思いたい。僕らの心に、身体に、明日を笑顔で向ける熱が宿ったなら、また元気になってこの空間から外へ飛びだしていける。ここは輝く自分にしてゆく最高の音楽のクリニックだ。
ここからは、会場に足を運んだ人たちだけのサプライズとして、Crack6はもう1曲だけ届けてくれた。最後の最後にCrack6は、「770R」を演奏。デコボコなハイウェイを強気な姿勢で爆走するように、彼らは荒ぶる豪快な演奏を突きつけ、フロア中の人たちを熱風切る風景の中へ連れだした。ここは自由だ。MSTRは手にしたフラッグを大きく振りながら「ローリン×3」と何度も歌いかける。メンバーたちと観客たちが、声にならない声でコール&レスポンスしながらアガり続ける。最後の最後までCrack6は、全力疾走で熱狂の中へ連れだす最高にロックなパーティを描きだしていった。
次回のライブは、7月18日 Shibuya Rexにてワンマンライブが決定!どんなライブになるか楽しみだ。
PHOTO:NORI
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
7月18日 Shibuya Rexにてワンマンライブが決定。
詳細は後日、オフィシャルサイト、各オフィシャSNSにて発表。
Crack6 Web
Crack6 twitter
セットリスト
「Break The Darkness(SE ver.)」
「Set Me Free」
「破壊不可能」
「シンセカイ」
「1996」
「Cool Moon」
「Break The Darkness」
「Discord21」
「Brilliant Life」
「カナリア」
「Crazy Poker Face」
「マリーゴールド」
-ENCORE-
「月花〜TSUKIHANA〜」
「ZEROから始めよう」
「770R」(有観客のみ)
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