2021.05.17
XANVALA NEWS 巽・70.編!!
ヴィジュアル系シーンで今、「最も勢いのあるバンド」として高い注目と動員を集めているXANVALA。会場限定で発売した 1st EP「我慾之幕」が瞬く間に完売。6月2日に全国流通盤を発売することを発表した。本来4月に行うはずだった初の東名阪ワンマンツアーが、コロナ禍により名古屋・大阪公演が中止に。そのリベンジも兼ね、XANVALAは8月に規模を拡大し、新潟・仙台・名古屋・大阪・東京を巡るワンマンツアー「XANVALA ONEMAN TOUR 2021 Curtain Call」の開催も゛同じく発表。さらに、同ツアーの前哨戦として、6月よりPARAGUAS INC. TOUR 2021「MAKE an ERA」と題し、同じ5ヶ所の地域をサーキットすることも伝えてきた。
今回、XANVALAのメンバーの中から、巽・70.の2人が1stEP「我慾之幕」の楽曲解説コメントを寄せてくれた。その言葉を、ここに紹介したい。
「ヒトリ舞台」
作詞:巽/作曲:宗馬
巽 「ヒトリ舞台」は、始動のときに出した「鮮やかな猛毒」と「CREEPER」、さらに本作へ収録した「トラジェディは擬態する」と「終幕」を組み合わせることで一つの物語として形を成していきます。「ヒトリ舞台」だけを聞くと、女の子目線の失恋した曲のように聞こえますけど。じつは「トラジェディは擬態する」に出てくる登場人物が、「ヒトリ舞台」の物語を形作るうえで大きな鍵になっています。
物語の流れとしては、「鮮やかな猛毒」と「CREEPER」の主人公だった男が、「トラジェディは擬態する」という心境を経て、「ヒトリ舞台」のようになるんですよ。その結末が「終幕」。物語は、この5曲で終幕を迎えます。というところを踏まえてこの曲を聞いてもらえたら面白いなと思います。「鮮やかな猛毒」と「CREEPER」が第一幕だとしたら、今回の3曲は第二幕となる物語。中でも「ヒトリ舞台」の歌詞は、より現実味をと言いますか、リアルに生々しくを意識して書きました。
70. XANVALAの始動ワンマン前に宗馬が「ヒトリ舞台」を持ってきてくれたんですが。この楽曲を聞いた時から「XANVALAは幅広い表現をしていけるバンドになれるな」と確信を持てていました。同時に「ヒトリ舞台」を出すタイミングをどうしようかなとずっと考えていたんですけど。昨年XANADUの勢い。ジャノメの激しさを立て続けにアピールできた後にあえてそこでいい意味で期待を裏切るというか。「XANADU」「ジャノメ」の後に「ヒトリ舞台」を出すことでXANVALAの持つ表現の器の幅広さを世の中に見せれるんじゃないかなと思いこのタイミングにリリースしました。自分の中でこのEPを意識した時ベーシストとしてももっと音に対しての追及を考えたんですよね。ここで成長したいなって。今まで作ってきた音を再構築して機材を変えたりベースを変えたり大変だったけどこのEPが完成して音がまとまった時「あー大変だったけどよかったな」と心から思いました。
「DROID」
作詞:巽/作曲:宗馬
巽 「DROID」は、近未来をイメージして書いた歌。DROIDとは、AI的なもの(アンドロイド)として想像してもらえたらわかりやすいかなと思います。AIが発達し続けたら、何時しかそれは人間を超えた存在になってゆく。「それが目に見える形になって自分たちの前に出てきたらどうなるんだろう」というのをイメージして書いたんですけど。DROIDはあくまでも人口物ですけど、神様みたいな存在にもなるのかなと思って。その神様(DROID)に対して、一人の人間が問いかけてるイメージで、この曲を書いています。
歌詞には、だいぶ皮肉が込められています。というよりも、皮肉しか歌詞には書いてないです。具体的に言うなら、機械側から見た人間の様や、それをDROIDがどう思うんだみたいな…。歌詞には、人間に対するDROID側からの問いかけがあれば、人間側からも、「機械がすべてのような世界はどうなんだろう」という疑問もある。そういう、互いの心の葛藤を描いた曲になります。
70. 曲調は明るくて色んな調を聞かせられる万能な曲なんですけど。巽の得意な面が歌詞に映し出された楽曲だとも思います。ライブの2曲目辺りに置きたくなる曲調で。でもライブの最後に置いても面白さを発揮してゆく楽曲でもあって。明るいしテンポも速くライブ受けしやすい曲調なんだけど歌詞の面でいろいろ感じ考えさせられる内容でもある。今まで「「DROID」をライブで聞いて泣きそうになりました」という感想や声を聞いてきて。ライブで聞いてくれてた子はもちろん、ライブに来れない子にも今回音源化したことで楽曲、歌詞の内容もしっかり届けることができて本当に良かったなと思っています。
「ratchet」
作詞:巽/作曲:知哉
巽 俺にしては珍しく、強気な歌詞として書いています。流行りに乗っかるというか、そういうのに敏感な人たちっているじゃないですか。そういう人が、俺はすごく嫌いなこともあって、「それってあなた自身のものじゃないよね」という皮肉を込めています。
「ratchet」に記したのは、怒り方面の感情。こちらも、気持ち的には後ろ向きですけど、ゴリゴリな楽曲でもあるように、ライブではすごく盛り上がります。俺自身も、ライブで歌うときはお客さんらをゴリゴリに煽っていきますけど。お客さんらにも自分と同じような感情になってもらいたいと言いますか、「嫌いな人に向けて中指を一緒に立てようよ」と呼びかけています。
70. XANVALAにはハイテンポの曲が多いんですけど。ミドルテンポの「ratchet」は、ライブの中で巧みに流れを変えてゆく鍵にもなる楽曲。今は何かに対しての不満やわだかまりなどいろいろと渦巻いている時代。そういうものを吹き飛ばすのがライブという非現実の空間。その意識にすごくマッチする楽曲にもなりました。巽も言ってたように、「ratchet」のイントロで巽が中指を立てるんですよ。そこではぜひみんなも一緒に中指を立て反旗を翻してもらいたいですね。ライブではみんな楽しく騒いでくれている楽曲でもあります。
「トラジェディは擬態する」
作詞:巽/作曲:70.
巽 タイトルに「擬態する」と書いたように、「トラジェディは擬態する」は、「ヒトリ舞台」の本来の姿を隠すための曲と言いますか、「じつはこうでした」という「ヒトリ舞台」の答え合わせとなる楽曲になります。
「ヒトリ舞台」では、女の子が失恋しています。じつはその子、「CREEPER」で女の子に対して恋心を抱いていた男の擬態した姿なんですよ。男が恋焦がれた結果、「恋した女の子自身に自分がなってしまいたい」という感情を持ち出してゆく。「もし君に成れたら...」 という歌詞は、「ヒトリ舞台」で女の子を演じている男の心情のこと。自分の中には明確な物語がありますが、聞いた人たちに想像の余地を残したいからこそ、物語の解釈はみなさんに委ねたいなと思います。
70. 「トラジェディは擬態する」は俺が最初にXANVALAとして作り上げた楽曲で。いろいろ自分の中で探り続けてゆく中、結果いろんなことを1曲の中へ詰め込んだ形になりました。とくに意識していたのが、巽の歌声を一番活かせるのかという事で。キーやメロディーとかいろいろ探っていったのを思い出します。
巽も言ってたようにこのEPの中では「ヒトリ舞台」や「CREEPER」とも繋がる世界観を持った大事な鍵になる楽曲。だからこそ歌詞にも注目しながら楽しんでもらえたらなと思います。
「眠る秒針」
作詞:巽/作曲:宗馬
巽 最初に楽曲をもらったときに感じたのが、「比較的スローテンポだけど、「文明開花」くらいに言葉を詰め詰めに、しかも早口で歌う楽曲だな」ということ。それもあって、歌詞には記さないところまで細かい物語の設定やストーリー展開も考えたうえで、歌詞を書き始めました。
自分の中での設定では、主人公の男女は17才。男の子と女の子が出会うまでの経緯どころか、それぞれの家族構成や、その子の生い立ちまで組み立てて、そのための設定資料も作りました。そのうえで、「そういう子だったら、このタイミングで、こういうことを言うんだろうな」など、いろんな心情を記した物語として作り上げました。結果、思い入れの強い楽曲にもなりましたね。
70. 「眠る秒針」は今まで自分がやってきたことのないタイプの楽曲で。その上で音やフレーズには本当にこだわりました。頑張った結果ドラムとベースだけでもグルーヴを感じられる楽曲に育ちましたね。「あー俺もこう言う曲を弾けるようになったんだな」って(笑)
リズムはもちろんそれぞれの楽器や歌声の持つ素材の味を楽しめる楽曲です。どの楽器の音も鮮明に聞こえますし、中でも巽は歌声を通して「こういう表情も活かせるんだ」という幅広さを明示してくれました。激しいライブの中へ組み込むのは難しい曲ではあるんですけど(笑)だからこそライブに於ける「眠る秒針」の楽しみ方をこれから考えていこうと思っています。やるタイミングは難しいけどこういう曲調をやるV系バンドはあまり居ない分、ベストな位置に置ければ凄く刺さる曲だと思います。
「終幕」
作詞:巽/作曲:宗馬
巽 「トラジェディは擬態する」や「ヒトリ舞台」にも記したように、好きな女の子に成りきっただけでは男は満足しきれなかったんですよ。結果、女の子に会いに行くという結論に至ったわけなんですね。「CREEPER」であれだけ「名前を呼んでほしい」という想いがあったように、男は「直接行かなきゃ、自分の想いは解決しない」と思って会いに行くんですけど。でも、サイレンの音が鳴り響くような形へと陥ってしまう。その後、「自分は、想像を巡らせている理想の中のその子が好きであって、本当にその女の子自身が好きなのとは違うのかも知れない」と考えるなど、いろいろ自分の中で心の整理をしてゆく。
男は、「鮮やかな猛毒」のときから、自分の中の恋心を「猛毒」と解釈しています。その猛毒を持ちながら男は生き続けていくのか…。男がどんな答えを導き出したのか…、そこはみなさんに委ねます。
こういうストーリー性のある曲たちって、お客さんたちが答えに気付いたときすごく嬉しいと思うんですよね。自分も、「もしかしたらこの曲とこの曲繋がっているのかも知れない」と好きなアーティストの曲で見つけたときはとても嬉しかったように、そういうヒントを「鮮やかな猛毒」「CREEPER」「トラジェディは擬態する」「ヒトリ舞台」「終幕」の中へ小出しにしているので、そこを楽しんでもらえたらなと思います。
70. 「終幕」はボーカルとギターだけから始まるんですけど。この曲をライブで演奏し始めると、パタッと会場の空気が変わるんですね。それくらい世界観に入り込めるというかパッと自分のスイッチを切り換えられる楽曲。この曲のベースの音、フレーズの出来もめちゃくちゃ満足いっています。ぜひ終幕という世界観へ浸りながら聞いてください。
2人が語ってくれた言葉たちを手がかりに、ぜひ1stEP「我慾之幕」の発売を楽しみに待っていて欲しい。でも、XANVALAのライブに足を運ぶといち早く曲たちが聞けるのも事実。待ちきれない人たちは、まずライブで曲たちを深く味わおうか。
TEXT:長澤智典
『ヒトリ舞台』MV FULL
XANVALA 1st EP「我慾之幕」Trailer
★インフォメーション★
XANVALA 1st EP「我慾之幕」2021年6月2日発売
型番:PICD-015
発売元:PARAGUAS inc.
販売元:FWD Inc.
価格:4,400円(税込)
仕様:CD+DVD/12ページブックレット
限定:完全限定300枚
[CD]
01. ヒトリ舞台
02. DROID
03. ratchet
04. トラジェディは擬態する
05. 眠る秒針
06. 終幕
[DVD]
01. ヒトリ舞台(MV)
02. ヒトリ舞台(MV 巽 Angle)
03. ヒトリ舞台(MV Yuhma Angle)
04. ヒトリ舞台(MV 宗馬 Angle)
05. ヒトリ舞台(MV 70. Angle)
06. ヒトリ舞台(MV 知哉 Angle)
07. 「我慾之幕」Audio Commentary
ご購入方法:
オンラインショップでのご購入
全国のCDショップでのお取り寄せ:
全国のCDショップにて取り寄せが可能です。取り寄せをされる時にはお店のほうに「流通 FWD Inc.」「アーティスト名 XANVALA」「タイトル名 我慾之幕」「型番 PICD-015」をお伝え下さい。
INFORMATION:
CDに関する問い合わせ先 E-MAIL: info@starwaverecords.jp
XANVALA ONEMAN TOUR 2021「Curtain Call」開催決定!
8.10[TUE] 心斎橋Bigtwin Diner SHOVEL
8.11[WED] HOLIDAY NEXT NAGOYA
8.17[TUE] 新潟CLUB RIVERST
8.18[WED] 仙台spaceZero
8.26[THU] 高田馬場AREA《TOUR FINAL》
PARAGUAS INC. TOUR 2021「MAKE an ERA」
6/09 (Wed) 新潟CLUB RIVERST
XANVALA / Scarlet Valse / ラヴェーゼ / ミスイ / HOLLOW SHADE
6/10 (Thu)仙台spaceZero
XANVALA / Scarlet Valse / ラヴェーゼ / SARIGIA
7/19 (Mon) HOLIDAY NEXT NAGOYA
XANVALA / Scarlet Valse / ラヴェーゼ / Hueye / アンドゥー
7/20 (Tue) 心斎橋Bigtwin Diner SHOVEL
XANVALA / Scarlet Valse / ラヴェーゼ / Hueye / アンドゥー
8/02 (Mon) 高田馬場CLUB PHASE
XANVALA / Scarlet Valse / ラヴェーゼ / Hueye / アンドゥー
XANVALA単独公演 知哉生誕祭2021「梅花の候、露先に消ゆ」
2021/06/07 (Mon)
池袋BlackHole
XANVALA
[チケット]
前売 ¥4,000 / 当日 ¥4,500
※D代別
5/29(土)10:00〜発売
【LIVE SCHEDULE】
XANVALA Web
XANVALA twitter
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