2022.02.16
AMBEEK NEWS
バンドの誕生から丸3年、AMBEEKが2月10日(木)に赤羽ReNY alphaで「3rd Anniversary入場無料ONEMAN"革鳴"」を行った。当日は、関東に大雪警報が発令になる超悪天候の日。移動も大変な日に集まった大勢の人たちと共に作りあげた熱狂の景色の模様を、ここに伝えたい。
革命の声を上げるように、AMBEEKのライブは「モノガタリに生かされモノガタリで失った「暁」その結末」から幕を開けた。冒頭からメンバーらは、沸き立つ熱情をぶつけずに己を保てないと言わんばかりに、身体を、感情を奮い立てる演奏を全力で叩きつけてきた。フロア中の人たちもその勢いに刺激を受け、身体を激しく折り畳み、高く掲げた両手を振り、高ぶる気持ちを思いきり舞台上へ向かってぶつけだす。本当にこれが始まったばかりのライブなのか。そう思えてしまうくらい、ド頭からメンバーらはパワフルでパッションあふれる歌声や演奏を叩きつけ、見ている人たちを現実から一気に引き離してゆく。
舞台上と客席の間で起きた、煽りの応酬。ファンたちは声を張り上げられないもどかしさを、その場で飛び跳ねる姿に変えて騒いでいた。メンバーらも、気持ちを熱く奮い立てる煽り系のラウド/デジロックナンバーの「Scar」を武器に、熱狂と熱気渦巻きだした宴の場へ観客たちをグイグイ引き込んでゆく。フロアでは大勢の人たちが拳を振り上げ、荒ぶる演奏に身を任せ、心の中で声を張り上げていた。
これこそが俺たちの存在証明だと言わんばかりに、AMBEEKは「存在証明」を演奏。AMBEEKの始まりを告げた歌だ。3年前に彼らはこの楽曲を世に突きつけ、産声を上げた。あのときの衝動は、今も「存在証明」を歌うたびに甦る。自分たちがこのシーンに居場所を見いだし、このシーンに自分たちだけのテリトリーを作りあげようとしていたあの頃の情熱は、今も健在だ。むしろ、さらに強く渇望した思いとして、言葉が、演奏が、胸に突き刺さった。どんな状況下へ陥ろうとも、自分たちの居場所を守り続け、育てあげればいい。みずからの存在を証明してゆく強い意志は、今も逞しく生きている。
「言葉にはできなかった この思いよ歌に乗せて届け」。KEKEの強い意志を持った歌声を合図に、躍動した演奏が飛び出した。言葉を超えたところで、この歌が互いの気持ちを一つに結びあう。どんな逆境に身を置こうとも、この歌を分かち合うことで一緒に手を取り駆けだす勇気や力を手にできる。それが音楽の、ライブが生み出す魔法だと彼らは知っている。だからこそ、「カレナコトハ」に想いのすべてを乗せ、共に歩み続けようと5人は誘いかけてきた。その先に待っている輝く世界を一緒に見に行こうと、彼らは観客たちの手を強く握り、引き連れだす。揺れ動く感情のままに歌うKEKEの声に、魂を熱く揺さぶる歌と演奏に、奮い立つ気持ちの揺れが治まらない。
気持ち揺れ動くままに、KEKEが「茜」を歌いだした。それまでに見せてきた攻めの表情から少し色を塗り変えるように、AMBEEKは躍動した楽曲の上に、琴線をキュッと刺激する高揚した歌声を重ねてきた。駆ける演奏に身体は熱を覚えながら。心は、感情の振幅激しいKEKEの歌声へ導かれるように、言葉や想いを、自身の中へ浮かんだ切ない景色と重ねあわせていた。
「大切な人に贈ります」。KEKEの声を合図に、高揚した熱を抱いたまま、楽曲は勢いよく駆け出した。激しさの中にも開放感を抱いた「CLOVER」の演奏に刺激を受け、沸き立つ思いを5人へぶつける観客たち。抑揚したKEKEの歌声が、「CLOVER」を通して気持ちを高みへと導いてゆく。愛しい人へ向け、熱情した思いを歌いあげる声に、その思いを激しく増幅する演奏に、身体が打ち震える。
「狂っていこうぜ!!」の声を合図に、AMBEEKはフロア中を熱狂の宴に塗り上げようと「CLEA Re:QuEstion」を突きつけた。KEKEの煽りを受け、跳ねながらその場でくるくるまわりだす観客たち。気持ちを奮い立てる楽曲だ。その声が、演奏が、熱狂の中へ飛び込めと、観客たちの感情の手をグイグイと引き込む。その誘いを受け、跳ねながらくるくるまわり続ける姿が最高だ。
「さらけだしてこい!!」。グイグイと激しく攻める演奏だ。超絶パワフルでスピーディーな「自虐メカニズム」をAMBEEKは突きつける。とても破壊力を持ったサウンドだ。その上でKEKEが、気持ち掻き立てる歌声を突きつけ、観客たちを現実からさらに遠ざけた。間奏で、メンバーらと観客たちが身体を折り畳む景色も最高に胸熱だ。身体の奥底から止めどなく熱いエナジーが沸きたち、気持ちを、意識を、感情を揺さぶり続ける。だから衝動を抑えきれず、熱狂の中へ溺れてしまうんだ。
MCでは、takuma.が3周年について「日頃から支えられた3年間。今日は3年間の集大成ができて嬉しいです」と語れば、KEKEも感謝の言葉を述べていた。
悔いなく楽しませようと、AMBEEKはサビ歌から幕開ける「shoutout」を並べてきた。KEKEの絶叫を合図に、美メロなリフを刻みながら楽曲が走り出す。心揺さぶる歌と荒ぶる演奏に触発されたフロア中の人たちが、身体を揺らし、ときに拳を振り上げ、舞台の上へ思いを届けていた。気持ちを掻き立てながらも泣かせる歌だ。強い思いを込めた言葉のひと言ひと言を、KEKEは見ている一人一人の心の中へ歌を通して注ぎ込む。気持ち昂りながらも、その歌にずっと触れていたい。
「もっと遊ぼうか!!」。フロア中の人たちが、「MERRY-GO-ROUND」の猛り狂う演奏や激しいビートと重なり合うように身体を揺さぶり続ける。サビでは、胸熱く騒がせる美メロでキャッチーな歌に合わせ、大勢の人たちが手にしたタオルを高く突き上げ、振りまわしながら飛び跳ねていた。高ぶった気持ちが螺旋を描くように登り続ける。手にしたタオルをくるくるまわすたび、感情も同じように上がり続けてゆく。終盤には、ヘドバンの嵐吹き荒れる光景も生まれていた。
壮麗でシンフォニックな音色が胸を嬉しく揺さぶり、高ぶらせた。剥きだした着飾らない真っ直ぐな思いを、メンバーらは「RESONATE」へ詰め込み、伝えてゆく。目の前で熱狂に溺れる観客たちへ、KEKEは「君は君らしくあればいい」と歌っていた。自分たちが3年間の日々の中、ずっと葛藤し続けてきた"自分たちらしくあればいい"という思い。ときには、それを否定されたこともある。彼らも、自分らしさという意志を曲げそうになったこともある。でも、信じた思いを。自分たちだからこそ吐き出せる感情を言葉や演奏にすることで、共鳴の声を上げ、ついてきてくれる人たちがかならずいる。それこそが、自分たちを前へと突き動かし続けてきた真実だ。その気持ちを、AMBEEKは高らかに宣言していた。
最後にAMBEEKは「little MONSTER-名も無き少年-」を演奏。沸き立つ炎を心に燃やし、背中に翼を与える楽曲だ。勢いよく駆ける楽曲へ飛び乗り、高ぶる気持ちを羽ばたきに変え、熱く沸き立つ気持ちを抱えながら熱狂の世界を飛び続けたい。荒ぶる感情をシニカルなメッセージに変え、AMBEEKは不条理なこの世界へ、一緒に小さな革命を起こしていこうと熱い誘いをかけてきた。世の中から見たらちっぽけな存在かもしれない。でも、確かにこの場には、同じ熱意を持った仲間たちが共に声を上げていた。小さなモンスターたちがこの場へ作り出した本気が、今後、どんな革命の火種を生み出すのかはわからない。でも、ここに集った仲間たちと作りあげた熱狂と絶叫は、新たな何かを生み出す火種になる。AMBEEKの4年目を描くドラマの火種は、間違いなくついていた。
止まぬ、アンコールを求める拍手。これまでの3年間の活動の中、一度もアンコールを行ったことのないメンバーたちが、「思いを伝えきりたい」ことからふたたび舞台へ。最後の最後にAMBEEKは、もう一度「カレナコトハ」を演奏。「言葉にはできなかった この思いよ歌に乗せて届け」。その言葉こそ、AMBEEKがつねに心の中で燃やし続けている核となる思い。言葉にはできないからこそ、彼らは「カレナコトハ」を歌い奏でることで、3年間歩み続けてこれた感謝の思いを。何より、この感情が消えない限りは、ライブという場で思いを発してゆくことを誓うように、5人は沸き立つ熱情を力の限り届けていた。フロア中で揺れるたくさんの手の花が、その思いを咲き誇らせていた。
次は、3月9日(水) 新宿WildSideTokyoで行うベース銀也の生誕祭「銀也BIRTHDAY 39の日」に集おうか。この日は、メンバー全員が銀也メイクで登場の予定。それも、楽しみだ。
TEXT:長澤智典
AMBEEK「カレナコトハ」MV
★インフォメーション★
2022年3月9日(水) 新宿WildSideTokyo
"銀也BIRTHDAY 39の日"
OPEN17:30 START18:00
【出演】
AMBEEK
2月10日の赤羽ReNY alpha物販よりLIVE DVD引換券配布 3月9日の物販にて商品をお渡し致します
※DVD引換券は3月9日のみ有効
■購入ページURL
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セットリスト
「モノガタリに生かされモノガタリで失った「暁」その結末」
「Scar」
「存在証明」
「カレナコトハ」
「茜」
「CLOVER」
「CLEA Re:QuEstion」
「自虐メカニズム」
「shoutout」
「MERRY-GO-ROUND」
「RESONATE」
「little MONSTER-名も無き少年-」
-ENCORE-
「カレナコトハ」
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