2023.01.04
コンビニ推進アイドル(仮)第二部 NEWS
コンビニ推進アイドル(仮)の誕生からちょうど2年目となる12月18日、彼女たちは、活動に幕を下ろした。その場所も、コンビニ推進アイドル(仮)が初めてライブを行った原宿RUIDO(当時は原宿RENON)。たくさんの思い出を詰め込んだ会場で、7人は「コンビニ推進アイドル(仮)ラストライブ」を催した。ここには、昼夜二公演行われた中、本当に最後になった第二部公演の模様を記そう。
たとえ、この公演が彼女たちと幸せを分かち合う最後だと知っていても、やはり『僕のヒーロー』が流れだすと、自然と笑顔になれる。ここでは、chase時の衣装姿で7人が登場。「ラスト、いくぞーお前らー!あーよっしゃコンビニー」の声に、一緒に声を上げる満員の観客たち。この公演が、泣いても泣いてもコンビニ推進アイドル(仮)のライブになる。だからこそ、涙ではなく、彼女たちに似合う笑顔のまま、誰もが後悔ないようにと熱情した声を上げていた。この2年間、7人は僕らとってのヒロインだった。同時に、ライブという場に集う仲間たちは、メンバーたちにとっての"僕のヒーロー"でもあり続けてきた。だからこそ彼女たちも、無邪気にはしゃぐ人たちの作り上げた熱情した景色を、笑顔でしっかり受け止めていたかった。まだ…ステージ/フロアともに、笑顔で楽しさを分かち合っていたかった。
MCでも、7人とも声を張って挨拶をしていた。そうしなきゃ、心が涙であふれてしまう?!コンビニ推進アイドル(仮)は笑顔が似合うグループなのは、自分たちでもわかっている。だからこそ、彼女たちは笑顔を心がけていた。いや、観客たちがライブを楽しんでいたからこそ、7人も自然と笑顔になっていた……はずが、MCの流れから、一部涙ぐむ人も…。
メンバーたちが、手に扇子を持って舞台へ。絃ユリナを中心に歌ったのが、和艶曲の『梅見月夜』。とても艶やかな楽曲だ。でも、熱情した観客たちは、7人に向かって熱い声を上げていた。メンバーたちは巧みに扇子を翻し、舞台の上で妖しく絡みあい、秘めた色気を零すよう華麗に可憐に舞い踊っていた。
曲が進むごと、いろんな色を彼女たちは目の前に描きだす。「ヤバヤバヤバ ヤバいバル」と、春沢リリなを筆頭にメンバーらが『ヤバいバル』を歌いだしたとたん、フロア中から熱いMIXやメンバーコール、オーイングが飛びだした。舞台の上で、わちゃわちゃと歌い踊るメンバーらに向け次々と声が飛び交うこの様こそ、理性の留め金を外すほど嬉しいヤバいバルな景色だ。
7人は、熱情した気持ちを高らかに歌いあげるように『chase the future』を熱唱。彼女たちはみんな凛々しい表情だ。楽曲の持つ色に、みずからの心の色を染めあげているから当然だ。それでも、いつも以上に7人から迸る熱を覚えるのは、彼女たち自身も、沸き立つ感情を解き放さずにいれないくらい魂か燃えていたからだ。歌い終わり「バチバチだった」と口にしていたように、メンバーも観客たちも、互いに持てる感情をすべてぶつけあっていた。だから、沸き立つ気持ちが静まらない。
百海咲希の手による、メンバーらのオフショット姿を映し出したメモリアルな映像を上映。その後、ZQDQ時の衣装に着替えたメンバーらが舞台へ。もちろん披露したのが、『ZQDQ』。ライブで披露するたびに超沸き立つ楽曲のように、イントロが流れた時点でフロア中からパワフルなMIXが飛び交いだす。メンバーらは、ポップでチャーミングなバブルポップチューンに乗せ、「ズッキュンドキュン」とフロア中の人たちのハートを撃ち抜く言葉を次々と口にしてゆく。「恋の魔法」をかけられたフロア中の人たちの絶叫した声が、ハンパなく凄まじい。その姿を眩しい笑顔で見つめながら、さらに胸キュンへと導く魔法をかけてゆくメンバーたち。
彼女たちが歌を通してかけた『しゅきしゅき大正義』の魔法に、フロア中の人たちもメロメロだ。その様を見て、さらに甘えた歌声や素振りで観客たちへ寄り添う7人。「ズキズキズッキュン」の歌詞のように、ハートがズッとドキトキの状態。メンバーらと観客たちの息のあった掛け合いも胸アツだ。
キュンキュンとしたときめきを降り注ぐ『Mix Party』でも、愛らしい7人に向かって、フロア中から熱い声が飛び交う。舞台の上で彼女たちが手遊びをするなど、ガールズパーティーを繰り広げている姿も本当に可愛らしい。間奏では、メンバーたちが「愛してる」の言葉を次々と口にしてゆく。その言葉に打たれ、「俺もー!!」と叫ぶ人たちがいたのも印象的だった。
中村冬香が作詞作曲を手がけた『虹の歩道橋』も、気持ちを軽やかに弾ませるポップチューン。メンバーたちも爽やかな笑顔と歌声を響かせ、この空間に明るい歌声の日射しを降り注いでいた。軽やかに歌い踊る姿が、とても眩しい。そのキラメキに心を打たれた大勢の人たちが熱いエールを送っていた。一緒に眩しい輝きを作りだす、この関係が素敵じゃない。だからこそ、この関係が途切れてしまうのが本当に残念だ。
その眩しさをひと際輝かせるように、7人は、こちらも中村冬香が作詞をした『君のモノガタリ』を歌唱。君(ファン)のことを思う、乙女の胸の内を歌ったこの曲も、互いの関係を熱く結び続けてきた大切な歌。たとえ、コンビニ推進アイドル(仮)という形でこの関係は途切れようと、この舞台を手放さない限りボクとキミとの物語はこれからも続いていく。彼女たちの未来はまだ見えていない。でも、ここへ記した気持ちが消えない限り、また絆を結び直せるはず。そのためにも今は、ここまで結び続けてきた絆を改めてギュッと深く締めていたい。この曲を歌いながら、何時しか中村冬香が泣きじゃくっていた。
ライブも終盤へ。悲しみで零した涙の先には、綺麗な七色の虹が生まれる。その虹をかけるための悲しみなんて、本当は経験したくない。でも、悲しみを超えた虹の先に、互いに求めていた景色があるのかも知れない。そんな淡い期待も胸に、7人は、7色の歌声を重ね合わせ『七色の虹』を歌っていた。その歌声を、フロア中の人たちも絶叫を上げながら受け止めていた。互いの気持ちが一つに繋がったこの場にも、熱を抱いた眩しいカラフルな虹が生まれていた。
フロア中の人たちと一緒に笑顔ではしゃごうよと、7人はトロピカルなパーティーチューンの『とびきりハッピーライフ』を歌唱。彼女たちの熱い誘いを受け、フロア中の人たちもMIXなどをぶつけながら熱く沸き上がっていた。途中、「ハイ!ハイ!!」と声が飛び交うメンバーと観客たちによる熱い声の掛け合いも登場。先のことは忘れて、今は、この曲に乗せて思いきり騒いでいたい。この楽しさは、何もかも忘れさせてくれるのだから。
最後にコンビニ推進アイドル(仮)は、『revelation』を歌唱。彼女たちが初ライブを行ったときから、その後もずっと、コンビニ推進アイドル(仮)はライブの最後に『revelation』をぶつけ、フロア中に熱情した景色を作り続けてきた。フロアから飛び交ったひと際大きな声での口上も、胸に熱い。この曲を通して、7人と気持ちを一気に近づけた人たちも多かっただろう。だからこそ最後の最後まで、互いに気持ちを思いきり解き放ち、心と身体を熱狂で一つに結びあえるこの歌で、コンビニ推進アイドル(仮)は物語を終えたかった。そこには、彼女たちが求めていた最高の景色が生まれていた。止まない熱い拍手が、誰もが最高の景色を見れたことを証明していた。
最後の最後に、7人は思いのすべてを込め、『暁の空』を歌ってくれた。暁(夜明け)の空の先には、晴れ渡る青空が広がりだす。どんな闇に足をとらわれようと、その先に澄み渡る明るい世界が広がることを7人は何度も経験してきた。だからこそ、これからの7人の未来へと向け、彼女たちはコンビニ推進アイドル(仮)の物語の大団円として『暁の空』を歌っていた。それは、みんな向けた思い。それ以上に、これからの自分たちへ向けたエールソングとしても歌っていた。だからこそ、フロア中の人たちも、絶叫にも似た声で、旅立ちのエールを7人に送っていた。7人の進むその先には「晴れ渡る未来」が待っている。いや、そう信じていようじゃないか。
最後に、メンバーの声をダイジェストにして届けたい。
「以前にアイドル活動を行っていたときは、次々と辞めていく仲間を見ていたから、コンビニちゃんもそうなってしまうのかと思っていたけど。7人は、今では自分の心を許せる仲間であり、ここが一番大事なわたしの居場所になりました。終わっちゃうと聞いたときに感じたつらい気持ちは今もあるけど。みんなにもらったたくさんの幸せは忘れないですし、みんなも忘れないでいてほしいです」(里実みあ)
「この仲間と5年10年やっていく気持ちで、わたしはここに懸けていたし、だから上京して、初めての芸能生活をコンビニちゃんで始めました。だから、ずっと解散を受け止められなくて、しんどい気持ちでいたけど。応援してくれる人たちが前向きな言葉をかけてくれるから、自分も前を向こうと思いました。一つ一つの応援の言葉が重なって前向きな自分になれたと思います。やっぱりアイドルっていいなと思ったし、アイドルになりたい信念をずっと持ってて良かったです。みんなはもう自分の一部になっています。本当に大切な存在です。みんなとここまで来れて本当に良かったです」(春沢リリな)
「わたしは小さい頃かちアイドルになりたくて。なかなか足を踏み出せなくて。ようやく女優としてこの世界に入ったと思ったら、コロナ過で何もできなくて。そんな中でコンビニ推進アイドル(仮)に出会いました。最初、アイドルはキラキラしていて楽しいものだと思っていました。だけど、大変な苦労も多く、抗えないこともありました。それでもメンバーとファンのみんながわたしを支えてくれたから、ここまでやってこれました。これから7人別々の道に行くけど、この7人でいて良かったなと思っています」(城内彩花)
「私は本当の20歳の頃にアイドルをやっていたんですが、その時はアイドルとして生きていくのは自分には無理だと決めつけて諦めた経験があります。だけどアイドルを諦めた後悔がずっと心残りで、もう一度ステージに立ちたくて女優になり、アイドルに挑戦しました。
正直この年齢でアイドルをやるのは無理だと思ったいけど、でも今がいちばん若いんだって、自分に無理なことなんか挑戦しなきゃ分からないんだって思って、芸能界に飛び込みました。
最初はメンバーとぶつかったり、自分自身上手くいかないことばっかりだし、本当に頼りないリーダーだったなって事ばかりでした。
どんなに頑張って叶わなかった夢もあったけど、でもそんな中でもファンのみんなといっしょに叶えられた夢が沢山あって、挑戦しなきゃ分からない事が沢山あるんだって思いました。
この7人で色んな景色を見て、本気でぶつかりあって、真剣に向き合えて、ファンのみんなの応援があって、そうして今日のこのステージに立てて、本当に幸せです。
もう一度アイドルにさせてくれて本当にありがとうございました。私にもう一度夢を見せてくれて本当に本当に幸せでした。みんなに貰ったたくさんの愛情を返せるように、これからももっともっと頑張ります。それぞれの道にいく7人を応援してくれたら嬉しいです。2年間、ありがとうございました」(絃ユリナ)
「2年前にこの7人が揃って始動したときは、人がほとんどいない状態からのスタートでした。それがこんなに増えて、こんなに素敵な景色を見れて本当に幸せだなと思います。 この7人じゃなかったら適わなかったことがたくさんあるし、ファンの方一人一人がいなかったら、目標にしていた場所にも出れなかったと思います。わたしは、一人でも多くの人を笑顔に出来たらと思ってアイドルを始めました。ちゃんとアイドル出来ていましたか?ステージからみんなの顔を観ることがなくなってしまうのはすごく悲しいんですけど。この景色は絶対に忘れないし、みなさんもコンビニ推進アイドル(仮)のことをずっと忘れないでください。出会ってよかった、押しで良かったと持ってもらえるように、これからも精一杯頑張ります」(葉山なつみ)
「たくさんの顔を見て、この2年間、たくさん支えられてきたんだなと改めて実感しました。わたし、もともとは声優になりたくて。だから、自分がアイドルになるとは想像もしていなかったけど。全力でぶつかっていける仲間たちと、全力で応援してくれるみなさんと一緒に過ごしたことで、アイドルをやっていなかったら知ることの出来なかった、たくさんの気持ちを知れました。みなさんの力が、わたしの力になっています。わたしはこれで芸能界を引退しますけど。みんなが投げかけてくれた気持ちはわたしの中で絶対に消えないし、ずっとわたしの中の一部になっています。死ぬまでみんなのことを大切にさせてください。みなさんのことが本当に大切で大好きです」(百海咲希)
「わたしは小学生のときからずっとネガティブな性格で、なんで生まれてきたんだろうという感情がすごくあって。それを家族にぶつけたこともありました。そんなときに自分の生きがいになったのが芸能のお仕事でした。そのお仕事に励まされてきたし、わたし自身がそう思わせる存在になりたくて、この世界に入りました。アイドルは一人一人を大切にしていける職業だと思っています。コンビニちゃんを始めたとき、わたしは「日本武道館に行きたい」と公言しました。わたしは、本当この7人と一緒に行きたかったから、それを叶えられずに申し訳ない気持ちがあります。こんな、へなへななわたしを「そんなところも好きだよ」と言ってくれるみんなが、本当にわたしの大切な宝物です。何もなかった自分に生きる場所をくれてありがとうございます。たくさん愛してくれて本当にありがとうございました。絶対に忘れないでね」(中村冬香)
「7人がいたからこそ、どんなつらいことがあっても乗り越えてこれました。これから進む道はそれぞれ違います。だけど、7人の心は何時だって一つ。みんなも7人の心を乗せて一緒に未来へ歩んでいきましょう」(絃ユリナ)
この日を持ってコンビニ推進アイドル(仮)の物語は幕を閉じた。この日行った昼夜二公演は、アーカイブ配信として観ることが出来る。ぜひ、7人の新しい旅立ちに向けた、卒業(解散)ライブの模様を目にしていただきたい
PHOTO:牧野健人
TEXT:長澤智典
セットリスト
『僕のヒーロー』
『梅見月夜』
『ヤバいバル』
『chase the future』
『ZQDQ』
『しゅきしゅき大正義』
『Mix Party』
『虹の歩道橋』
『君のモノガタリ』
『七色の虹』
『とびきりハッピーライフ』
『revelation』
『暁の空』
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