2023.01.02
AKARA LIVE NEWS 第一部
2022年のAKARAは、『BERSERKER/GUILTY』『Chronicle/DEAD OE ALIVE』と2枚の音源リリース。そして、久しぶりの欧州での公演を行うなど、精力的に活動の輪を広げてきた。国内でも、愛沢絢夏と共に「AKARAZAWA」を仙台・福島を中心に、その輪を国内へと広げながら精力的に行っている。それらの動きの集大成として用意したのが、12月25日に渋谷GUILTYを舞台にした二部構成のワンマン公演「AKARAワンマンライブ 『REGENERATION 〜The circle of rebirth〜』」になる。この日は、「今までに無いもの凄い化学反応を示した1部公演の『Genesis』」と「音圧と破壊力抜群な2部公演の『Destruction』を用意。さらに、この日より最新シングル『Regeneration/百花繚乱(AKARA Edition)」を発売した。ここには、第一部に当たる『Genesis』公演の模様を伝えたい。
和心を抱いて優しく絡み合う篠笛と箏の音色。そこへ、MIKIKOの歌声が重なりだす。彼女の声を合図に、楽曲は勢いを持って駆けだした。冒頭を飾ったのが、これまでも長くライブに熱狂の景色を描き続けてきた『AKATSUKI-暁-』だ。この日はマスク越しなら声出しOK。フロア中の人たちが荒ぶる演奏に身を任せ、声を張り上げ、身体を大きく折り畳みながら熱狂に溺れてゆく。欲しかったのは、この景色だ。互いが、感じるままにすべての感情を解き放ち、騒ぎ祭る。夢み、願っていた景色が、今、ここに魂の奮い立つ景色となって現れた。
Tommyの艶やかな箏の音色を合図に、楽曲は『迅雷風烈』へ。たおやかな旋律と荒ぶるロックの衝動を重ね合わせた楽曲は、フロア中の人たちの巻き起こす拳と絶叫の風を受け、感情を激しく荒らげだす。メンバーらの身体を折り畳み歌い奏でる姿に合わせ、観客たちも同じ振りを真似るのも、いつもの光景だ。そこへ、熱い声が入り交じる。メンバーと観客たちが身体を大きく折り畳む様に触れ、沸き立つ衝動を抑えられない。拳を突き出すMIKIKOの笑顔が印象的だ。本当に楽しげに歌っている。彼女の歌へ導かれるように、フロア中の人たちも拳を突き上げ「オーオーオーオー」と声を張り上げていた。
闇へと誘い込むエレクトロな音を合図に、楽曲は激しく唸りだした。TAKAの煽るラップを合図に、楽曲は『DEAD OR ALIVE』へ。Tommyの箏の音色が、心の悲鳴のように踊り舞い狂う。TAKAの煽り声に合わせ、フロア中の人たちが気持ちを荒げ、拳を突きあげる。その様を見ながら雄々しい声を張り上げて歌うMIKIKO。3人は、沸き立つ感情を突きつけ、満員の観客たちと気持ちと気持ちでぶつかりあっていた。DEAD OR ALIVEという言葉に相応しい光景だ。重厚な音の中へたおやかで妖艶な表情を組み込むなど,過激な中にも愛おしさを覚える。だからこそ、ドラマ描く演奏に熱狂しながらも、曲の持つ深い世界へ気持ちが心地好く落ちてゆく。
「魂が果てるくらい熱狂しているか、かかってこい!」のMIKIKOの煽り声に合わせ、飛びだしたのが『孤高』だ。いきなり高揚した気持ちへ導くエモい楽曲だ。歌心を抱きながらも激しく重い演奏を突きつける。だからこそ場内中の人たちが、MIKIKOの歌声に心を傾け、熱狂に身を投じてゆく。フロア中に生まれたヘドバンや折り畳みの光景。胸を熱く沸かせるサビ歌に触れるたび、気持ちの高ぶりに合わせ声と拳が突きあがる。間奏では、メンバーもフロア中の人たちも激しく身体を折り曲げていた。この衝動、身体を壊す勢いですべて吐きだしたい。熱い、熱く奮えるんだよ、この身体が。熱情したこの高ぶりを全部、全部ぶつけたい!!
「かかってこいよという敵意が嬉しいんですよ。みんな、どんだけ血走ってるかわかります。みんな、輩のような顔をしてますよ」と、MIKIKOは嬉しそうに言葉を述べていた。この日は1stワンマンで着ていた衣装姿。あえて原点に立ち戻る気持ちを持とうと、この衣装を身につけたことも伝えていた。SPECIAL GUESTとして参加。Unlucky MorpheusのJillを迎え、ここからはバイオリンを活かした楽曲のブロックへ。
美しく幻惑したゴシックな世界へと誘うJillの奏でる音色。次第に熱と激しさを増すバイオリンの演奏は、Tommyの爪弾く箏の音色へ受け継がれる。一つ一つの音を優しく踊らせるTommy。次第に楽曲は『Aphrodite』へと姿を成してゆく。彩り豊かに弾ける箏の音色へJillの幽玄なモノクロの旋律が絡み合う。和と洋、二つの古の楽曲の音の色が絡みながら、観ている人たちを悠久の時代へ連れだした。箏とバイオリンの音色がユニゾンしながら音の形を塗り上げる様も、耳を嬉しくくすぐった。
ふたたび重厚な音が流れだす。ゆったりとした、でも確かな熱情を抱きながら、 Jillのバイオリンとバンドの演奏が、時代を超越し、さまざまな歴史の場面を覗き見るように悠久の世界を描きたす。優しさを抱きながらも、朗々と声を響かせるMIKIKO。『The universe』、無限の景色が広がる、森羅万象を描きだす雄大な楽曲だ。その中へ身を浸しながら、歴史と浪漫を感じさせる物語の中で、しばし心を揺らしていた。
「このメンバーでもう一度ワンマンが出来たのが、本当に嬉しくて。それも、本当にみんなのおかげです」。MIKIKOの言葉を受け、感謝の気持ちを込めて届けたのがバラードの『名も泣き花』。昭和浪漫な香りも抱いた歌が、心にじわじわと染み込みだす。生きることの意味を確かめるように、大切な人への感謝の気持ちを伝えるよう、MIKIKOは言葉のひと言ひと言を大切に歌っていた。彼女の思いへより添うように箏の音色を重ねるTommy。 そこへ次々と演奏が加わり、楽曲はゆったりとうねりだす。哀愁や郷愁という音色を心の中へ響かせ、触れた一人一人の心の瞼を涙でぼかしてゆく。自分たちをつねに支えてくれる愛しい人たちへの感謝の思いも乗せながら、MIKIKOは心揺れるままに『名も泣き花』を歌っていた。
ヒリヒリとしたギターの音色が鳴り響く。MIKIKOの「JUMP JUMP」の声に合わせ、フロア中の人たちが躍動する演奏に合わせ飛び跳ねる。存在感を力強く放つように歌い奏でる『KOHAKU-琥珀-』に身を預け、大勢の人たちが拳を高く突き上げ、飛び跳ねていた。たおやかな音色に合わせ、TAKAと一緒にクラップする場面も登場。身体を大きく揺さぶり篠笛を吹くTAKA。大きなうねりの中へと巻き込む『KOHAKU-琥珀-』に触れながら、観客たちも心地好く心と身体を揺らし、悠久の時の流れに身を任せていた。
ジャジーな音色が響き渡る場内。小躍りする篠笛の音を合図に、楽曲は『流音』へ。身体を大きく揺さぶり、哀愁メロウな旋律の中へ、気持ち沸き立つメロディアスな音色をTAKAが描き加える。その音へ寄り添うように見せながら、しっかりと背中を蹴りあげるTommyの箏の音色や、圧を持った演奏陣。インストナンバーを通すことで、AKARAが魅力にしている和ロックの神髄を感じられた。激しさの中にも哀愁や温かい心模様を描きあげる。だから、熱を抱いた流れるような演奏に胸が熱く揺れていた。
ふたたびJillが登場。幽玄なバイオリンの音色も引き連れたAKARAは、フロア中の人たちを雄大で烈情とした世界へ導こうと、ゴシックで和ロックな『Chronicle』を演奏。2STEPを踏むTommyの姿も印象的だ。とても雄々しく、情熱を抱いたゴシックでシンフォニックな世界に触れ、フロア中の人たちも身体を大きく揺さぶれば、サビではMIKIKOの歌に向け「オーオーオーオー」と声をぶつけ、一緒に時代の波間で揺れながら拳を振り上げていた。篠笛とバイオリンの音色が交錯する様も胸を熱く騒がせる。メンバーやフロア中の人たちが、理性の留め金を外し熱情してゆくのも納得だ!!
ライブも終盤へ。続いて披露したのが、「この世は破壊と再生によって作り続ける」「壊しながら伝統を紡いでゆく」ことをテーマに据えた最新シングルの『Regeneration』。観客たちのクラップに乗せ、3人が破壊の音色を告げる。重厚な音の数々がフロア中の人たちの理性を壊し、気持ちを熱く沸きたてる。高揚へと導く妖艶歌謡なサビ歌が、新たな自分を作り上げる再生の歌として心を奮わせていた。1曲の中へ,巧みに表情の変化という彩りを与えながら、AKARAは破壊と再生のドラマを描きだしてゆく。フロア中から突き上がり続ける拳が破壊なのか再生の証なのか、そんな細かいことはいい。今はただ、高ぶる気持ちのままに心をRegenerationし続ければ、それでいい。
最後にAKARAは『KAGEROU-陽炎-』を歌唱。フロア中の人たちと沸き立つ気持ちを重ね合わせ、高揚の旋律を奏で続ける演奏だ。心を熱情した思いに染めながら、温かな歌声で観客たちを包み込む。後半には、TAKAの振り回すタオルの動きに合わせ、フロア中でも拳やタオルを振り回す景色が誕生。終盤には「Oh!Oh!Oh!」と声を張り上げ、心を一つにしてゆく様を描きあげていた。フロア中から突き上がる拳がくるくると回る。誰もが、熱情した気持ちにずっと浸り続けていたかった。演奏を終えたとたん、沸き上がった凄まじい興奮の声。それが、今のAKARAが描き出した生きた絶景だ。
アンコールは、やはりこの曲だ。今年は欧州中で、この曲を通した大騒ぎの景色を作りあげ、たくさんの人たちを仲間に加え続けてきた。Jillも参加。この日にしか聴けない『BERSERKER』が目の前に広がっていた。きらびやかで華々しい箏の音色を合図に、楽曲はまるで不死鳥のように羽ばたきだした。Jillのバイオリンの音色が加わることで、熱情した曲の中へ悠久な音色が描き加えられる。サビではMIKIKOの歌のタクトに合わせ、フロア中の人たちが飛び跳ねながら、高く掲げた両手を大きく左右に振り、騒いでいた。 舞台の上でも、TAKAが勇猛な跳ね人となり祭り上がる。途中に麗美で激しいメンバーのソロまわしを挟み、演奏は限界など知ることもなく上がり続けていった。誰もがこの瞬間、祭りを盛り立てる最高の輩になっていた。異常なほどに熱を上げながら、ライブは2部の公演へと受け継がれていった。
PHOTO:bemaicolour
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
MIKIKO&Tommy合同生誕祭
2023年2月26日(日) 巣鴨
詳細ほかライブスケジュール等
ボーカル:MIKIKO
箏:Tommy
篠笛・能管:TAKA
〈 Support Member 〉
渡辺“kagome”佑輔(Ba.)
山口タイト(Dr.)
須藤優輝(Gt.)
〈 Special Guest 〉
Jill(Vn.)
セットリスト
『AKATSUKI-暁-』
『迅雷⾵烈』
『DEAD OR ALIVE』
『孤高』
Jill Vn.ソロ
『Aphrodite』
『The universe』
『名も泣き花』
『KOHAKU-琥珀-』
『流音』
『Chronicle』
『Regeneration』
『KAGEROU-陽炎-』
-ENCORE-
『BERSERKER』
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