2019.12.17
See-Saw ライブレポート
「See-Saw LIVE Dream Field 2019」
2019年12月15日(日) 東京国際フォーラム ホールA
ライブレポート
ボーカル・石川智晶、キーボード・梶浦由記によるユニットSee-Sawが、2019年12月15日(日)に東京国際フォーラム ホールAにてライブを開催した。
この日が17年振りのライブとなったSee-Saw。きっかけとなったのは、2019年2月2日に開催された音楽レーベル「フライングドッグ」の10周年記念イベント『犬フェス!』だった。2006年以来活動休止状態が続いていたSee-Sawが、サプライズとして復活。大きな歓声に包まれた。それが、一日限りの復活では終わらず、単独ライブを開催するという流れに発展し、今回の「奇跡のライブ」の実現に至ったのだ。
ライブタイトルとなっている『Dream Field』は、2003年にリリースされたSee-Sawの3枚目のアルバムのこと。リリース後のライブが当時は開催されず、こちらも長い時を超えての復活となった。もちろん、国際フォーラム ホールAのチケットはソールドアウトだ。
開始時刻の18時ちょうどに、バンドメンバーとともに石川と梶浦がステージに登場。センターにボーカルの石川が立ち、そのすぐ下手にキーボードをセッティングした梶浦が座る。二人にピンスポットが当たる中、始まった1曲目は『Dream Field』の収録曲であり、TVアニメ『.hack//sign』のエンディングテーマだった「優しい夜明け」。異国情緒溢れたメロディで、高音のボーカルが心地良く響くミドルテンポの楽曲で、See-Sawの世界がいきなり目の前に広がる。2曲目は、同じく『.hach//』シリーズの楽曲「黄昏の海」(OVA『.hack//Liminality』全巻エンディングテーマ)。17年の時間を一気に引き戻す、挨拶代わりの2曲となった。
「改めて自己紹介します。See-Sawのボーカル石川智晶です」
「キーボードの梶浦由記です」
この自己紹介だけで、ファンにとっては胸アツ。しかも、今回のバンドメンバーは8人のうち4人がSee-Sawの新人時代からの旧知の仲で、「すごく久しぶりにみんなから、“ちーちゃん”と呼ばれたことが新鮮でした」と石川。実際にこのライブの最中、梶浦は石川のことを“ちーちゃん”と呼び続けることになる。
続いては、バラードの「LOVE」から、優しさと壮大さを合わせ持つ「Emerald Green」(TVアニメ『.hack//黄昏の腕輪伝説』エンディングテーマ )を披露。美しいメロディを2曲続けて響かせた後に、ガラリと雰囲気が変わり、明るいポップスの「不透明水彩絵具」と「Swimmer」を続けて演奏した。
「不透明水彩絵具」と「Swimmer」は、ともにSee-Sawがアマチュア時代から演奏してきた25年以上前の曲であり、「Swimmer」は記念すべき1993年のメジャーデビュー曲でもある。
「高校生の頃は合唱部に夢中だった私が、大学に入るとバンドを組んで、バンドらしい曲を書いてやろうじゃないかと思って作ったのが「Swimmer」です。歌詞も若々しくて、知らない人が書いたみたいですけど(笑)、曲のツボは今と変わらず、三つ子の魂百までだなと思います」と梶浦。
ライブ中盤は、「今日はどれも昔話になっちゃう」(梶浦)という秘蔵エピソード満載のMCを挿みつつ、6thシングルの「また会えるから」(1995年)や、「Swimmer」のカップリング曲「うた」といった歴史を感じさせるナンバーを、『Dream Field』収録曲の「千夜一夜」や「夏の手紙」と合わせて披露。
MCでは、二人でラジオ出演したときに梶浦が放送禁止用語を言ってしまい、局からのおわびアナウンスが入ったという失敗談も語られ、ファンの笑いを誘った。
「そんな記憶が積み重なって、人は大人になるんです」(石川)ということで、続いての曲は重厚感のある、ドラマティックな「記憶」(OVA『.hack//Liminality Vol.4』オープニングテーマ)。
ここからライブは後半に突入し、「Obsession」(TVアニメ『.hack//sign』オープニングテーマ)、「edge」(OVA『.hack//Liminality Vol.1』オープニングテーマ)、「君がいた物語」(OVA『.hack//Liminality Vol.3』オープニングテーマ)と、4曲がノンストップで披露された。梶浦いわく「See-Sawのアゲアゲコーナー」だ。
所属レーベルをビクター・エンターテインメント(フライングドッグの前身)に移した後期See-Sawは、「アニメの物語に寄り添った楽曲を作るようになって、それが面白かった」と梶浦。
そして、ライブのクライマックスとなったのはもちろん、See-Sawが広くアニメファンに知られるきっかけとなった、「あんなに一緒だったのに」(TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED』エンディングテーマ)。これを聴かなければ終われないという曲の登場に、ファンは大きな拍手を送った。
ライブ本編のラストに選ばれたのは、TVアニメ『ノワール(NOIR)』の挿入歌「indio」。当時活動休止状態だったSee-Sawの再出発となった雄大な曲だ。最後に石川の美しいフェイクが響き渡り、バンドのエモーショナルな演奏がそれに続いて、一旦の幕引きとなった。
アンコールでは、石川のボーカルと梶浦のキーボードのみで「Jumping Fish」を披露。バンドが加わっての「君は僕に似ている」(TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』エンディングテーマ)で再び熱く盛り上がり、ライブはフィニッシュした。
「(音楽の世界で)生きている者同士だからできたこと」(石川)
「今日のライブは大人の遊びです」(梶浦)
と、それぞれの言い方で17年振りのライブを表現した二人。See-Sawの長い歴史を振り返りつつ、二人の今の充実振りを体感できる一夜となった。
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