2018.06.16
NoBインタヴュー
『メビウスの歯車』
――3曲目に収録したのが、IMAJOさんが作曲をした、開放的な表情を持った『メビウスの歯車』になります。
IMAJO 『メビウスの歯車』はシンプルな楽曲に仕上げ、NoBさんのヴォーカルで個性放つ色に染め上げてもらいました。アルバムの中でも、歌の技術面ではいろんな表現を使った楽曲になっています。
NoB 確かに、いろんな歌い方をしているからね。ただ、「こういう歌い方をしよう」というのは、とくに考えてはいなかったというか。楽曲の表情をとらえながら歌いだすと、自然とその歌が自分の節に染まっていく。『メビウスの歯車』は、自分の中でとても新鮮さを覚える楽曲でしたね。
『Paranoia blue』
――4曲目には、渡邉好洋さんが作曲した『Paranoia blue』を収録しています。
NoB ここでは、若手を起用。彼は、僕の教え子なんですけど。「今の時代の中にリンクした感性や感覚を持った若手が作る楽曲を、とにかく勢いで歌おう」ということで作り上げたのが『Paranoia blue』でした。実際に上がってきた楽曲も勢いがあったように、気持ちの上でも「いってまえ!!」という意識を持って歌入れしています。
――新しい感性に触れながら刺激を受けたい意識を、NoBさん自身が持ってるということですよね。
NoB やはり新鮮さというか、そういう楽曲を表現していくのはすごく気持ちの良いことなんでね。そこが、バンドとは違う、ソロとしての制作だからこそ受けられる刺激というか。バンドだと、当たり前だけどメンバー内という縛りの中での表現になる。でも、ソロ作品は、「何でも好きなことをやっていい」という前提があって挑めること。そこの違いは大きいなと思いますよね。
『Unison~悽愴の轍~』
――5曲目には、バラードナンバー『Unison~悽愴の轍~』が登場。
NoB 『Unison~悽愴の轍~』は、まさにNoB節が生きた歌というか、僕が持っている歌のテクニックを「どうじゃい!!」とすべてひけらかした楽曲。ただし、その歌声は暑苦しいとは紙一重なところもある。だけど、そこも自分らしさだなとも思ってて。
この楽曲を作るときに僕が意識していたのが、「アコースティックギターに乗せて歌う泣きのバラード」。あとは「アレンジャーがどう手を加えてくれるかな」というのを楽しみにIMAJOに手渡したところがあったね。
IMAJO アコギへメロトロンの音色が重なるエーマイナー始まりなのがいいですよね。
――バラードの『Unison~悽愴の轍~』を挟むことで、アルバムにも嬉しい起伏が生まれたなと感じました。
NoB そこは、バラードのNoBですから。デビュー曲がバラードでしたし、しっかりバラードで聞かせられないと自分のアイデンティティというか、存在価値がないと自分でも思っているくらいなので。